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グダンスクから電車で30分ほど北に行くと、グディニアという港町がある。
ここもバルト海に面した町で、広い桟橋からは、スカンジナビア各国やフィンランドなど
バルト海沿岸諸国を初め、イギリスなどに向かうフェリーや外航船が眺められるという。

グダンスク中央駅の窓口で、「グディニア」と書いたメモ用紙を見せて、切符を買った。
往路の切符は「2名」と書いてあるハガキ大の一枚ものだったが、復路、グディニア駅で
買った切符は一人分づつ発券してくれた。1人片道6.5ヅオチ(約190円)である。

グダンスクの駅で発券してくれた切符には、「9時13分発」の電車に乗るように印刷されて
いる。地下道を通って、ホームに上がると、切符記載の列車の1本前の電車が停車していた。
乗ろうか、乗るまいか迷っているうちに、この電車は発車してしまった。発車時刻の異なる
電車は、行先が異なるのかも知れないと思って、迷っていた。

そこに、学生風の若い女性が英語で声を掛けてきた。
「グディニアに行きたいのですが・・・」と言うと、電光表示板の「9時13分発」の指差して
その電車に乗るように教えてくれた。

地元の人々は運行ルートがわかっているから迷うことはないと思うが、われわれは運行ルート
を知らず、ポーランド語も読めないため、切符に印刷されている時刻の電車に乗ろうと思って
いたので、彼女のアドバイスによって、間違いなくグディニアに行くことが出来た。

往きの電車は、朝のラッシュアワーが過ぎからであろうか、それとも、電車の利用者は元々
少ないのであろうか、乗客はまばらだった。しかし、各駅停車のローカル電車は、どこの国で
乗っても、車内には独特の風情がある。車窓に流れる自然を楽しみ、次に停まる駅名が電光
掲示板に表示されるのを追っているのは、われわれだけである。地元の人々は、誰も外の風景
などは眺めていない。スマホで音楽を聴いたり、ハードブックスを読んでいる。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l