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ナポリで、「ケーブルカー」 と聞いて、観光客向けのものと想像していたが、
実際に乗車してみると、ナポリ市民の生活の一部となっていて、通勤客などの
足として、市民生活に密着しているように思われた。
改めて、ガイドブックを読むと、ナポリの街の西側は丘陵地帯となっていて、
そこに、4路線のケーブルカーが走っているという。

ランチを食べた後、近くのケーブルカー駅に向かった。
「ヴォメロの丘」 から、ナポリの街並みとヴェスヴィオ山を眺めるためである。
「一日共通券」のチケットを、刻印機に入れて、チェックを受ける。
プラットホームには30人ほどの乗客が、折り返し運転のケーブルカーが到着
するのを待っていた。姿・形だけで断定することはできないが、乗客の中には、
観光客だけではなく、買い物袋を持った、この地域で生活していると思われる、
おじちゃん、おばちゃんもいるように見えた。

ケーブルカーに約15分ほど乗ると、終着駅である。
「ヴォメロの丘」 に到着したと思ったが、更に、ここから15分ほど、坂道を
登って行かなければならない。坂道が急なところには、露天のエスカレーターが
設置されているので、シニアには有り難い。

この地域は、高級住宅地の趣きで、大きな住宅やマンションが並んでいる。
ここに住んでいる人たちは、毎日、毎晩、ナポリ湾を眺め、夜景を楽しんで
いるのだろうと思うと、何か、羨ましく思えてきた。

途中、スーパーマーケット 「CO-OP」 があったので、店内に入ってみた。
ワインコーナーで、美味しそうなワインを見つけたので、2本買った。一緒に、
コテージチーズも買った。

ようやく 「ヴォメロの丘」 の標識が出てきたが、眺望スポットまでは、更に、
入り組んだ路地を、数分間歩かなければならない。

特別の展望台があるわけではないが、歩道の何ヵ所かに 「眺望スポット」 があり、
観光客がパチパチ写真を撮っている。観光バスも数台、停まっている

苦労した甲斐があって、ここからの眺めは最高である。
眼下にナポリの街並みが見える。右手には、ナポリ湾の向こうにヴェスヴィオ山を
望むことができる。惜しむらくは、雲が多く、靄もかかっている。
それにしても、ここからの夜景は、きれいだろうなあと思われた。

そう言えば、諸説あるが、ナポリの夜景は、世界三大夜景の一つと言われることも
あるらしい。

個人の旅行客が、夜、ここに来ることは、かなり危険と思われる。
観光バスなどに乗って、グループ旅行に参加する方法もあるのだろうが、それでも
夜間の外出は危険だろうと思い、諦めた。

この日の夜は、CO-OPで買ったワインとチーズで晩酌しながら、昼間、眺めてきた
ナポリの街に灯りがともり、宝石のようにキラキラ輝いているだろう風景を想像した。

( アッピア街道、ポンペイ旅行記 一覧 )
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1139574.html?m=l