
占めている。国土の1/4は海面下に位置し、面積は北海道の半分ほどだという。
首都アムステルダムは北緯52度付近にあり、サハリン(樺太)の北部あたりと同緯度で
ある。
ホテルの部屋は3階で、南側と西側に窓があり、西側のカーテンを開けると、鉄道の高架線
の向こうに、夕陽が沈もうとしている。もう午後8時半を過ぎている。夏時間であることと
緯度が高いため、この時間になって、ようやく 「夕方」 となる。
アムステルダム到着の日は、幸い、雲ひとつない快晴に恵まれ、夕陽がきれいだったので、
ホテルの窓から眺めるだけでは満足できず、それを実感しようと思い、歩いて5分ほどの
駅前広場に行ってみた。
そこで見た光景は、驚くものだった。
風車ならぬ、風力発電のプロペラがシルエットになって、市街地の向こうに沈む、大きな
太陽を見た。
海面下の土地が多いオランダでは 「山」 や 「丘」 が見えず、太陽は地平線から昇り、
地平線に下りて行くのであろうか。
もちろん、オランダには幾つかの 「山」 や 「丘」 があり、また、アムステルダムのような
市街地からは、アメリカ大陸や中国大陸の大平原のように、本当の地平線が見えるわけ
ではないが、それでも、この光景は圧巻である。
午後9時を回っているのに、駅前ビルにあるピザレストランのテラスでは、人々が夕陽を眺め
ながら食事やビールを楽しんでいる。その、ゆったりと流れる時間と空間を、われわれも体験し、
記憶に留めたいと思った。
「地ビール」 と言っても良いであろう、ハイネケンを飲みながら、地平線に沈む大きな太陽と、
太陽が沈んだ後も、なお赤く染るアムステルダムの夕焼けショーを堪能した。
( オランダ旅行記 一覧 )
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