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呑兵衛老人にとっては、ハイネケン・エクスペリエンスは、ぜひ訪ねてみたいところの一つで
ある。目的は、見学そのものよりは、生ビール2杯の試飲にある。

ハイネケン・エクスペリエンスは、謂わば 「ビール博物館」 の趣きで、ハイネケン社が最初に
オープンしたビール醸造所の建物である。1988年、他の醸造所にその役目を譲って閉館した後、
1991年にミュージアムとして生まれ変わった。
https://www.heineken.com/jp/Heineken-Experience

ここも、オンラインで事前予約していれば、入場料は18ユーロであるが、窓口で当日券を購入する
と、税込みで22ユーロ (約2800円) と、かなり高額である。
窓口でクレジットカードでの支払いが済むと、チケットとゴム製のリングを渡してくれる。

見学コースの第一歩は、ハイネケン・ビールの歴史について、ガイドさんが一通り解説してくれる。
スタート地点には、「ハイネケン」 のラベルが、古いものから最近のものまで、展示されているので、
見学者は皆んな、ここで想い出の記念撮影をする。(左上写真)
その後は、20人ほどのグループ単位で、決められたコースに従って、次々に展示室を移動する。
展示室は4~5ヵ所あっただろうか、否、「展示室」 と言うよりは、シアターと言う感じで、四方の
壁が360度スクリーンとなっていて、激しい音楽にのせて、デジタルアートの映像が、ビールの
製造工程とハイネケンの過去、現在、未来を紹介する。(左下写真)

目まぐるしく変化するデジタルアートと強烈な音響は、老体にとっては 「喧噪」 以外の何物でもなく、
その 「喧噪」 から解放されると、やっと、元 「ビール工場・醸造所」 の見学に入る。
大きな仕込み釜が並び、ホップから麦汁へ、やがて発酵してビールへと進む製造工程を学ぶ。
途中で、甘い麦汁を試飲させてくれる。麦汁というものを、初めて飲んだが、本当に甘い。(右下写真)

この施設は、現在は、実際に稼働しているビール製造工場ではないので、躍動的な製造ラインを見る
ことは出来るわけではない。施設内を一応見学し終わると 「お疲れさま」 と言うことで、見学コース
最後の部屋で、小さなグラスに入った生ビールが提供される。
グループの全員が 「カンパーイ」 と声をあげて、飲み干す。
確かに、「美味しい!」 と感じる一杯である。

このセレモニーが済むと、後は自由に、地下のビアホールに下りていく。
入館する時に、チケット売り場で渡されたゴム製のリングに、プラスチックのボタンが2個付いていて、
ビールサーバーのスタッフに、リングをはめた手を差し出すと、ビール一杯につき1個のボタンが外され、
ビールを注いでくれる。(右上の写真では、ボタンが取られたため、2つの穴だけが見える)

いよいよ、本場のハイネケンを飲む時が来た。興奮しながら、しかし、心を落ち着かせて、口に運ぶ。
ところが、その興奮も、グラスを口にした瞬間、萎えてしまった。独特の臭いがする。ビールの味ではない。
1杯目を残したまま、2杯目をもらった。しかし、2杯目も同じような臭いがする。
まぁ、我慢できないほどではなく、残すのもモッタイナイので、全部飲み干して、グラスを返却カウンターに
持っていくと、「なるほど!」 と思う光景を目にした。

返却されたグラスを、スタッフは 「二槽シンク」 の洗剤が入っている方に入れ、チョチョッと洗って、隣りの
真水のシンクに入れた。それを取り上げ、クルクル回しながら水道水で洗い流して、オシマイである。スポンジ
などでグラスを丁寧に洗浄しているわけではなく、後はカゴに入れて、熱風で乾燥させるのであろう。これでは、
あの匂いが残るわけだ。

「ハイネケン・エクスペリエンス」 の見学は、文字通り 「後味の悪い」 ものとなった。
入館料金が、展示内容を勘案しても、高額すぎるし、試飲のビールも、新鮮ではあったのだろうが、グラスに
洗浄不足によるものと思われる異臭が付着していて、全く不味いものであった。

因みに、札幌市にあるアサヒビール北海道工場では、入場料が無料で、実際の製造過程を見学した後、
出来立ての生ビールを3杯試飲でき、簡単なおつまみもサービスされる。
また、余市町にあるニッカウヰスキー余市蒸留所も、入場料が無料で、同社の歴史や製造過程の見学に
続き、2種類のウィスキーと1種類のアップルワインを試飲させてくれる。

( オランダ旅行記 一覧 )
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1142583.html?m=l