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コペルニクスは、キュリー夫人やショパンとともに、ポーランドが生んだ
偉人の一人である。
ワルシャワ市内に、コペルニクスの像があるというので、出かけた。
最寄りの地下鉄駅で降りたのは良いが、この日は曇りがちの天気で、太陽が
見えないと東西南北がわからず、ガイドブックの地図では、コペルニクスの
像の位置が確認できない。
旅行に出る時は、いつも磁石を持参するのだが、今回は持ってくるのを忘れて
しまった。もちろん、われわれはスマホを持っていないので、グーグルマップ
も使えない。

地図をもう一度見直すと、コペルニクスの像は「ポーランド科学アカデミー」の
建物の前にあることがわかった。アカデミーの建物は、われわれの立っている
十字路の一角に接していることもわかった。
十字路の4つの角地にある建物を見ると、「科学アカデミー」から連想する荘重な
建物は一つしかないので、その建物に違いないと思われた。

この建物に沿って歩いて行くと、広場があり、そこにコペルニクスの像は建って
いた。彼の顔は精悍で、遠くを眺めながら、物事を深く考え、真理を探求して
いるように見える。コペルニクスは「地動説」を唱えたことで知られている。
宇宙の彼方に想いを馳せていたのかも知れない。

彼が両手に持っているものは、何であろうか。
右の手は、地球の軌道計算にでも使ったコンパスであろうか。否、ピンセットの
ようにも見える。
いろいろ調べてみると、コペルニクスは天文学者であるだけでなく、医者でも
あったらしいから、右手に持っているのは医療用ピンセットの可能性もある。

左の手は、天球儀であろう。
球の真ん中に、小さな丸いものが見えるが、あれは太陽であろうか。
地球は、どのあたりにあるのだろうか。

ガイドブックには、次のように解説されている。
  コペルニクスより1世紀後の人物であるガリレオ・ガリレイが地動説を
  唱えたため、宗教裁判にかけられたのに対して、コペルニクスは地動説
  をまとめた書「天体の回転について」を死の直前まで公表することを控え、
  生前に迫害を受けることはなかった。

コペルニクスの像の前に立って、彼の生涯と業績に対する興味は尽きない。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l