ポーランド王国の首都として栄えた「古都」である。現在の首都である
ワルシャワなどに比べて落ち着いた、静かな町である。
この町に滞在した最大の理由は、近郊の町にあるアウシュヴィッツ強制
収容所を見学することだったが、滞在最後の日、少しは「文化の香り」
にも触れたいと思い、クラクフ国立美術館を見学した。
クラクフ国立美術館の展示作品の中で最も有名なものは、リオナルド・ダ・
ヴィンチの作品「白豹を抱く貴婦人」である。
1490年頃の作品で、チェチーリア・ガッレラーニ(ミラノ公ルドヴィーコ・
スフォルツァの愛妾)をモデルにした寓意的な肖像画だとされている。
ポーランドで見かけた日本人観光客の多くは個人旅行と思われ、団体の観光客は
ほとんど見なかったが、ここクラクフ国立美術館では、特に「白豹を抱く貴婦人」
のコーナーでは、14~15人の日本人の団体が列を作って入場を待っていた。
指定された時間に入場するようだった。
われわれ夫婦は、個人の見学客なので、彼らより先に入場することが出来た。
「白豹を抱く貴婦人」の前で名画に見入っていると、そこに日本人のグループ
がガイドさんに誘導されて入ってきた。われわれは、隅に追いやられたが、
おかげさまで、彼らの後ろで、この名画に関する日本語の解説を漏れ聞くこと
が出来た。彼らが帰った後、その解説を想い出しながら、改めて名画を鑑賞した。
クラクフ国立美術館では、ポーランド映画界の巨匠、アンジェイ・ワイダ監督の
足跡を紹介する展示も行われていた。
実は、ワイダ監督に関する展示情報を事前に知らなかったこと、国立美術館見学
がクラクフ滞在の最終日だったことなどから時間に余裕が無く、残念ながら、この
展示に足を運ぶことが出来なかった。
https://mnk.pl/exhibitions/135
(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l