あったが、今回、帰路に就く直前、ワルシャワで泊まるホテルは「アパート
メント・ホテル」である。日本の「民泊」のようなもので、チェックイン
などの手続きは全てメールでの遣り取りとなる。スタッフと客の対面手続き
は一切なく、必要な場合には電話での遣り取りは可能である。
日本を出発する前、予約サイトで宿泊料金をクレジットカードで支払うと、
次のようなメールが届いた。
There is self-check in in that apartment. We will send you the codes to
the doors 2 days before your arrival.
つまり、「アパートには自分でチェックインしてもらいます。到着2日前に、
アパートのドアを開けるための暗証番号を知らせます」というのだ。
チェックインの2日前、クラクフのホテルでメール・チェックすると、次の
ようなメールが届いていた。
Let us remind that typically you can check-in after 4pm.
To check-in at the apartment-37a you need this information:
38key2358 - code to intercom
373 - code to mailbox No. 37a
Inside you'll find a key to the apartment.
内容はほぼ理解したが、チェックインの具体的な操作をイメージすることが
出来ない。特に、インターホンの番号、"38key2468" の "key" 部分が理解
できない。パソコンのパスワードのように英数字と英文字を混ぜて打ち込む
のであろうか。ならば、インターホンの操作盤は、パソコンのキーボードの
ように英数字とアルファベットが並んでいるのだろうか。
不安を抱えたまま、アパートの入口に到着した。
インターホンの操作盤には1~0までの番号が表示されているだけである。
やたらに番号を押した結果、不正とみなされてロックされては困るので、どう
しようかと迷っているところに、旅行客と思われる老夫婦が現れた。
彼らにメールのプリントを見せると、3、8と押した後、0の左にある「キー
マーク」のボタンを押し、続けて2、3、5、8と押した。
"key"とは、「アルファベット3文字、k、e、y」ではなく、「キーマーク」の
ことだった。
頑丈なゲートが開き、アパートの敷地内に入ることが出来た。
われわれの部屋は「37a」、3号棟7階のa号室である。
3号棟の入口で、先ほどと同じように番号をインターホンに打ち込むと、
3号棟のドアが開いた。
「37a」の郵便ポストのダイヤル式鍵の3ケタの番号を373に合わ
せると蓋が開き、中には「37a」の部屋の鍵が入っていた。
これで、チェックインは完了である。
エレベーターに乗って6階へ。そこからは、重いスーツケースを持って、
階段を7階に上った。部屋の鍵は昔の土蔵の鍵のようなもので、鉄製で
ある。鍵穴に差し込んで2回廻すと、ガチャッと音がして、鍵が開いた。
インターホンの操作を教えてくれた老夫婦が、「どこから来たのか?」と
尋ねてきたので、「東京です」と答えた。彼らは、オーストラリアから来た
のだという。一方で、「以前は、ポーランドに住んでいたんだ」ともいう。
ポーランドからオーストラリアに移住し、故国に旅人として里帰りしたので
あろうか。あるいは、元々オーストラリアに住んでいて、ポーランドには
仕事などで駐在したことがあったのかも知れない。しかし、プライベートな
ことに踏み込むのは良くないと思い、尋ねるのは遠慮した。
(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l