イメージ 1

ワルシャワ大学の広いキャンパスでは、学生や先生たちが行き交い、皆んな
活き活きと勉強し、研究している様子が窺えた。
われわれが目指すのは、図書館である。
しかし、われわれは図書館の蔵書に触れても、ポーランド語が解らないから、
館内には入らないで、自由に散歩ができ、市街を360度見渡すことのできる
という屋上庭園を訪ねることにした。

数回、学生に図書館の方向を教えてもらい、入口に到着することが出来た。
図書館のビルは、全体にガラスを多用した、近代的なデザインとなっている。

正面入口の右手にある、ピンク色の鉄骨の建造物が気になる。
建築デザイナーが「おしゃれ」感覚で取り入れたのだろうと思っていたが、
後で、ネット検索すると、これは、ポーランドが旧ソ連の影響下にあった
時代、検閲を逃れるため、書籍や資料を、大学当局が地下の秘密書庫に保管
していた時の構造物の一部なのだという。

入口左手のガラス張りの建物には、本屋、カフェ、レストランなどが入って
いる。

正面入口のアーケードを通り抜けて、再び向こう側の外に出ると、屋上庭園の
入口がある。
屋上庭園の在り様をどのように表現すべきか迷ってしまうが、5階建の図書館
ビルに、数十メートル幅の緩やかな斜面と言うか、法面というか、そんな感じに
盛り土して屋上に至らせる感じで、その斜面・法面に張り巡らされた散歩道を
ゆっくり上っていく。途中には、草木が繁る小川も流れている。この斜面自体も、
広大な緑地公園となっている。
屋上に達する直前のところに、建物内部への明り取りとなっているガラス窓がある。
この窓から、図書館内部を覗くと、開架図書のスペースが見える。

最後の階段を上って屋上に到着すると、屋上庭園にはきれいな花々が咲き誇っている。
その向こうには、ワルシャワの中心街を望むことができる。
われわれが訪れたのは、日中だったので、写真を撮っても「ポンチ絵」にしかなら
ないが、夜景を撮ったら芸術的な「絵」になるだろうなあと思われた。

ワルシャワ大学図書館の屋上庭園の総面積は約1ヘクタールで、屋上庭園としては
ヨーロッパで最大級のものだという。週末などには、沢山の一般市民がやってきて
自由に散策するなど、この屋上庭園は憩いの場になるという。

(「ポーランド旅行記」一覧)
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1147858.html?m=l