の現状から見れは,少なくとも 『高福祉』 は,国の理想的なあり方に見える。
もちろん,専門的,学問的な観点から,北欧諸国における 『高負担・高福祉』 に
ついて,肯定的にとらえる見方と,批判的に論ずる見方が,混在しているように
思われる。
オスロに到着した日,中央駅の改札口を出ると,道端にビニールシートを敷き,
前に紙のコーヒーカップを置いて座り,物乞いをしている男性の姿があった。
そして,彼と熱心に話し込んでいる人がいることに驚いた。
翌日,大聖堂で行なわれる日曜礼拝に一緒しようとしたとき,聖堂の正面入口前
には,雨降りにもかかわらず,3~4人の女性が座り込み,物乞いをしている姿が
あった。人々は,彼女たちを無視するかのように,次々と教会の中に入っていった。
なぜ,教会は,この人たちに救いの手を差し伸べてくれないのか,不思議に思い,
そして,驚いた。『高福祉』 の国に,物乞いをする人がいることは,信じられないこと
であった。
現下の世界情勢を考えたとき,この国で物乞いをしている人たちは,祖国での差別
や迫害から逃れて,ノルウェーに渡って来た難民かも知れない,ノルウェーにやって
来たものの,言葉などの問題から社会に馴染むことが出来ず,貧困に追い込まれて
しまったのかも知れないなどと,勝手に想像したのであった。
そして,7月下旬になって,現地在住のジャーナリストが 『物乞い犯罪組織 現地で
賛否両論』 と題してリポートしているのを読み,再び,驚いた。
https://news.yahoo.co.jp/byline/abumiasaki/20170728-00073815/
( 『北欧旅行記』 一覧 )
https://blogs.yahoo.co.jp/swl_information/folder/1135795.html?m=l